東芝のエアコンで水漏れが発生すると、「特殊な機種だから?」「修理費用は高いの?」など不安に思う方も多いでしょう。本記事では以下のポイントを中心に詳しく解説します。
- 東芝エアコンは特殊なのか?
- 修理費用や修理対応について
- 自分でできる応急処置と使い続けて良いケース
- 水漏れの原因と場所別の対処法
最後まで読んでいただければ、適切な対処ができるようになります。
東芝エアコンが特殊だから水漏れしたのか?
東芝エアコンの作りは他のエアコンメーカーと違うのか?
エアコンの構造は、全てのメーカーでほぼ同じになっています。
水漏れトラブルの場合、各メーカーの特殊な要因によるものはほぼありません。
構造が同じなので修理方法もほぼ同じになります。
東芝のエアコン修理はメーカー修理に依頼したほうがいいのか?
メーカー修理に依頼してもOKです。
しかし、水漏れ故障の修理に関しては街の修理会社でも電気工事会社でもエアコン修理を行っている業者であればOKです。
「メーカーだから修理が早い」、「メーカーしか修理が出来ない」などはありません。
基本的に訪問までの時間が早い修理業者に依頼してOKです。
東芝エアコンの水漏れ修理費は高いのか?
東芝エアコンだから修理費が高いということはありません。
水漏れ修理費の高い安いは、作業内容によって異なります。
エアコン本体の分解作業が無い場合は安くなります。
逆に分解修理になると高くなります。
東芝エアコンの水漏れ修理は時間がかかりますか?
東芝のエアコンだからといって修理に時間がかかることはありません。
エアコンの水漏れ修理は、訪問から即日修理が可能です。
訪問までの日時が早い業者に依頼することをおすすめします。
東芝メーカーのサポートは優れているか?
エアコンメーカーの中で優れているイメージも劣っているイメージもなく、他社と同等の印象です。
エアコンメーカーで最もサポートが優れている会社はダイキンのイメージです。
空調専業メーカーとして、コールんセンター対応・派遣作業員の技術などメーカー修理の中では優れています。
全てのメーカーの共通問題ですが、7月・8月の最も故障が集中する時期の対応が遅い印象です。
- コールセンターに電話が繋がらない。
- 訪問までに時間がかかる。
エアコンの水漏れ修理は、スピード勝負なのでメーカー修理を含め、「訪問までの時間が早い業者」に依頼しましょう。
水漏れしたエアコンを使い続けていいのか?
しかし、ある条件の場合に水漏れしたまま使用を継続すると大事故に繋がる場合があります。
使って良い場合と使ってはいけない場合を詳しく説明します。
水漏れしたままエアコンを使用して良い場合

しかし、エアコンが水漏れしたまま使用すると症状が悪化して症状が酷くなります。
修理業者が訪問するまでの応急処置として考えてください。
水漏れしたら必ず業者を呼んで修理してください。
水漏れしたまま使用する場合は養生をしてください



室内機に漏れた水が壁や床に落ちないように養生をしましょう。
養生は、家庭にあるビニールや桶などを使って工夫してください。
タオルなどだと湿って壁が濡れるのでビニールなどの水を通さない素材の物で養生しましょう。
使用を即止めてほしいエアコン水漏れ

壁が濡れている場合は、使用を止めてください。

写真のようになると、壁材を剥がして、クロスを張り替えてのリフォーム修理になります。
壁が濡れると見えない内側にカビが生える場合もあります。
衛生的に悪いので、壁が濡れている場合は、使用を止めましょう。
エアコンを止めて乾かしましょう

水漏れによって濡れた箇所は、タオルで拭き取り、ドライヤーで乾かしましょう。

ドレンホースが詰まる
エアコン水漏れで最も多いトラブルがドレンホース詰まりです。
ドレンホース詰まりは、軽度トラブルで自分で修理が出来ることもあります。
ドレンホースとは何か?役割は?

ドレンホースとは、エアコン室内機で発生した結露水を屋外に排水する為のホースです。

ドレンホースは、冷媒管などと一緒にまとめられて屋外に配管されています。
ドレンホース内部にホコリが詰まる

ドレンホース詰まりの軽度トラブルとして多いのがホコリ詰まりです。
ホコリ詰まりの場合は軽度なので自分で改善出来ます。
なぜホコリが詰まるのか?

エアコンは室内機の空気を上部から吸い込み、下部から吐き出す構造になっています。
上部から空気を吸い込む際に、一緒にホコリを吸い込み室内機内部にホコリが溜まります。

夏の間は、結露水でホコリが屋外に流されるのでホコリが溜まるのは冬の暖房運転時です。
フィルターがありますが、フィルターの隙間から入り込み意外と大量のホコリが溜まります。
少しでも熱交換器が汚れないようにフィルターはこまめに掃除しましょう。
ホコリが原因で水漏れするのは6月が多い
冬に溜まったホコリを冷房運転で一気に流して詰まります。
冷房を使い始めるタイミングで詰まることが多いので6月になります。
弊社へ水漏れとトラブルでお問い合わせいただく件数も6月に一旦、多くなります。
ドレンホースの蛇腹形状が詰まりやすい

ドレンホースは、凸凹として蛇腹形状になっています。
配管する際に自在曲げれるように蛇腹になっています。
しかし、凸凹した蛇腹形状の内側にホコリやゴミが詰まりやすくなっています。
詰まらなくても細くなることで詰まりやすくなる
蛇腹形状に内側にホコリやゴミが堆積することで詰まりやすい環境になります。
冷房の使い始めに詰まらなくても排水ルートが細くなることで排水出来る水の量が減ると水漏れします。
内経が14mmのドレンホース

ドレンホースの内経は14mmで出来ています。
水だけを通すのであれば十分が直径ですが、ホコリなどのゴミを通すには少し細い気がします。
また、ゴミやカビが蓄積して細くなることを考えるともう少し太くてもいいかもです。
ドレンホースは、基本的にはエアコン交換時に一緒に交換します。
エアコン本体の交換スパン平均は10年です。
10年以上使っているエアコンの場合、ドレンホースがかなり細くなっている可能性があります。
ドレンホースが折れる・潰れる


ドレンホースは、冷媒管などとまとめられて屋外へ配管されます。
その配管する際に、何度か90度に曲げないといけません。
曲げる際に、冷媒管に潰されたり折られることで排水量が少なくなり水漏れする原因になります。
ドレンホースが外れる

エアコンの室内機に接続されているドレンホースが外れて水漏れする場合があります。
ドレンパンに接続されたドレンホースが外れることで全ての結露水が室内に漏れます。
ドレンパンが詰まって水漏れする場合
ドレンパンとは?役割は?

ドレンパンとは、室内機の下部にある結露水を受け止める皿の役割をする部品です。
ドレンパンがドレンホースと接続されていて屋外に水を排水します。
ドレンパンが詰まる原因は「ドレンスライム」


微生物が増殖したヌルヌルしたスライム状の物体です。
気温が高い環境で水分とホコリなどの養分がある場所で発生します。
キッチンなどの水まわりでも発生するので比較的一般的な物体です。
ドレンパンとドレンホースの接続部で詰まる


ドレンパンとドレンホースが接続されている箇所は、ドレンホースの内経14mmになっています。
ドレンスライムが発生するとドレンホースとの接続部で詰まります。
巨大化したドレンスライムはドレンパンを詰まらせる


ドレンスライムが巨大化するとドレンパン上でも詰まります。
ドレンスライムは想像以上に巨大化することもあります。
ドレンパンが破損して水漏れする場合はエアコン交換
イレギュラーですがドレンパンが破損して水漏れすることがあります。
原因は、経年劣化で防ぎようがありません。
ドレンパンが破損して水漏れしている場合は、交換費用が高くなるのでエアコン交換を検討しましょう。
エアコン本体が傾いて水漏れする

エアコン本体が傾いて水漏れすることがあります。
エアコン本体が傾くとドレンパンが傾き排水ルートと逆方向へ水が流れて漏れることになります。
取付ビズが緩んでエアコンが傾く

エアコンを壁に取り付ける際に背板と呼ばれる板を壁に固定します。
地面と水平にしてビスで故障しますが、このビスが緩んで水平が崩れて水漏れの原因になります。

水平になっているか水平器で確認しますが、ご家庭に無い方は目視で確認してください。
目視でもわからない場合は、天井からエアコンまでの距離を左右で計測して違いがあれば傾いている可能性があります。
背板の固定は、6~8本のビスで固定します。
どのビスが緩むかで傾く方向が異なります。
左右に傾く場合もあれば、前後に傾く場合もあります。

ビスが抜けると室内機が落ちてきます

ビスが完全に抜けると室内機が落下します。
弊社には、年に20件程の室内機が落下する相談があります。
ルーバーからポタポタ漏れる
エアコンの吹き出し口(ルーバー)から水漏れには、2パターンの原因があります。
ポタポタ漏れる場合とピシャピシャ飛ぶ場合です。
ポタポタ漏れる場合の原因

ポタポタと大量の水が漏れている場合は、ドレンホースやドレンパンが詰まっている可能性が高いです。
排水ルートが無くなり、全ての水が吹き出し口からオーバーフローしています。
ピシャピシャと水が飛ぶ場合の原因
エアコンは、水がルーバーから水が飛ばないよう設計されています。
しかし、室内機が汚れることで想定外の方向へ水が流れ込み水が飛ぶトラブルが発生します。
冷媒管が結露して水がポタポタ漏れる
冷媒管とは?

室内機と室外機を繋いでいる銅製の管です。
冷媒管の中を冷えたフロンガスが循環してエアコンを冷やしています。
冷媒管が結露する原因
冷えたフロンガスが銅製の冷媒管を通ると冷媒管自体が超低温になります。
超低温の冷媒管と空気が触れると結露水が発生しますが、結露防止の為に保温材が巻かれており空気と銅が触れないようになっています。
室内機と室外機を冷媒管で接続する為にジョイント部の保温材を剥がして接続させます。
接続した後に接続箇所に保温材を巻き直しますが、その作業に不備があると空気と銅管が触れて結露します。
室外機は、結露しても屋外なので問題ありませんが、室内機の接続箇所が室内側の場合に水漏れが起こってトラブルになります。
室内機側の接続が室内の場合に水漏れが発生する


室内機と冷媒管の接続が、エアコン下部で行われている場合の問題になります。
基本的には、室内機との接続も室外機との接続も屋外にして設置することが多くなりますが、住宅の構造の問題で一部のエアコンは、室内機との接続を室内で行う場合がります。
少量の水がポタポタ漏れる
冷媒管の結露による水漏れの特徴は、少量の水がポタポタ漏れることです。
大量に漏れている場合は冷媒管の結露が原因ではありません。

東芝エアコンのどこから漏れている?水漏れ箇所から原因を特定
水漏れ箇所から原因と特定する

冷媒管やドレンホースが右側から屋外に出されている取付方法「右出し」の場合で説明します。
配管が左側から出されている場合は、逆の原因になるので配管が左右どちらから屋外に出されているか確認してください。
右側から水漏れしている場合が原因
- ドレンホース詰まり
- ドレンパン詰まり(接続部詰まり)
- ドレンホースが折れる・潰れる
- ドレンホース外れ
右側から漏れるトラブルが最も多く発生します。
ドレンホースとドレンパンの接続が右側になる為、詰まりが発生すると水が右側から漏れます。
右側から水漏れする場合の特徴
漏れる水の量が大量になります。
排水出来ず全ての水が漏れるトラブルになる為、大量の水漏れになります。
左側から水漏れしている場合が原因
- 冷媒管の結露
左側から水漏れする場合の特徴
冷媒管が結露して水漏れする場合の特徴は、漏れる水の量が少量です。
ポタポタと垂れる程度の水漏れです。
真ん中から水漏れする場合の原因
- ドレンパン詰まり
- ドレンパンが傾く
真ん中から水漏れする場合の特徴
この場合の特徴は大量の水が漏れることです。
発生した結露水の全てが真ん中から漏れることになります。
エアコン本体が傾いている場合は目視で確認出来る可能性がある為、エアコンと壁に隙間が出来ていないか確認してみてください。
吹き出し口から水が漏れる場合の原因
- エアコン室内機の汚れ
吹き出し口から水漏れする場合の特徴
ポタポタと垂れるように水漏れしているか、ピシャピシャと飛ぶように水漏れしているか判断しましょう。
飛ぶように水漏れしている場合は、汚れが原因です。
室内機内部が汚れていないか確認しましょう。
ポタポタと大量に水が漏れている場合は、右側から漏れる場合の原因になります。
主にドレンホースが原因になります。

自分でドレンホース詰まりを解決しよう
サクションポンプで解決

サクションポンプは、手動の簡易ポンプで空気や水を吸引することが出来る工具です。
エアコン修理の作業員が常備している一般的な工具です。
ホームセンターにも2,000円程度で販売されていて簡単に購入することが出来ます。
サクションポンプの使い方
- サクションポンプの先端をドレンホースの端に差し込み接続する。
- サクションポンプのレバーを10回程度、押し引きする。
- レバーが軽くなったらドレンホースとサクションポンプを切り離す。
- 詰まった汚れと水が出てくるので清掃して完了。
サクションポンプで注意すること
ドレンホースと接続する際に、レバーを押した状態で接続して最初に引く動きから開始するようにする
最初にレバーを押すと詰まった汚れと水が室内に溢れ出る可能性があります。
ドレンホースに接続する際に隙間が出来ないようにテープなどでしっかりと固定してください。
掃除機でも解決できます

家庭にある掃除機でも解決させることができます。
解決の原理原則は、サクションポンプと同じで詰まっているものを除去する作業です。
掃除機での作業方法
- 掃除機の電源をオンにして吸い込みを開始する。
- 掃除機の先端をドレンホースの端に付けて吸い込みを開始する。
- 接続箇所は固定せず、接続と切り離しを短時間で繰り返す。
掃除機作業で注意すること
掃除機で長時間吸い込むと水が掃除機内部に入り込んで故障する可能性があります。
掃除機で吸い込む時間は短くして、何度も繰り返すようにしましょう。
ドレンホースの出口を整える

ドレンホースの出口が地面と垂直になっているか確認しましょう。
出口が曲がっているだけで水が流れなくなります。
先端が固定されていない場合に、強風などで動いて逆勾配になって水が流れない場合があります。
先端に虫が詰まっている場合は清掃しましょう
ドレンホース内部は水分があり虫が好む環境です。
夏になると虫がドレンホースに入り込んで末端で詰まっている場合があります。
先端を覗き込んで確認してみてください。
ルーバーを自分で清掃することは、おすすめしません

室内機汚れで水漏れしている場合、自分で掃除をしようとすると思います。
しかし、自分で清掃することはおすすめしません。

東芝エアコンの特有のトラブル
東芝エアコン特有の水漏れ原因はありません。
各メーカーが搭載している空気清浄機能も東芝の場合は静電気を用いた性能で水漏れには関係しません。
水漏れには関係ないですが、東芝の空気清浄は、PM0.1という他社製品より微粒子レベルが低いゴミまでキャッチすることが出来る特徴があります。
東芝エアコンの水漏れ修理費用
水漏れ原因 | 作業内容 | 修理費用の相場 |
---|---|---|
ドレンホース | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
ドレンパン | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
室内機分解 | 18,000円~25,000円 | |
室内機分解+着脱 | 25,000円~35,000円 | |
室内機の逆勾配 | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
ドレンホース外れ | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
冷媒管結露 | 結露防止テープ再施工 | 15,000円~25,000円 |

東芝メーカー修理と業者修理の違い
エアコンの水漏れに関しては、東芝メーカー修理も業者修理も料金・技術は変わりません。
訪問が早い業者に依頼することをおすすめします。

東芝エアコン水漏れ修理のまとめ
- 水漏れは部品を使わない修理方法なので東芝メーカー以外でも修理することは可能。
- 水漏れ修理は、訪問当日に修理することが可能な為、訪問日時が早い業者に依頼する。
- 水漏れ修理は、部品を使わない作業なので安価な修理費用になる。


コメント