エアコンが急に「全く暖まらない」、「暖まりが弱い」と困っている人は必見です。
この記事では、暖まらないエアコントラブルの原因、修理方法、料金を詳しく解説しています。
- 今すぐ暖かい風を出したい
- 自分で出来る応急処置があるか探している
- 故障箇所を知りたい
- エアコン修理の料金相場を知りたい
- 修理をどこに依頼したら良いか悩んでいる
この記事で全て解決します。
自分で出来る修理法を試してダメだった時は、優良業者の選び方を参考にして修理依頼をしてみてください。
ガス補充で解決するケースが最も多い
エアコンが暖まらない相談で最も多いトラブルがガス補充です
また、その場で解決できる確率が非常に高いトラブルです。
ガス補充は、ガスを入れれば解決する問題ではありません。
冷媒ガス(フロンガス)はエアコンを使っても減らないことを理解しないといけません。
このことを理解することで修理内容の理解と修理費用に納得出来るようになります。
また、無駄な修理を見極められて最適な修理を受けることが出来るようになるでしょう。
ガスは減らない!漏れている!
エアコンのガスは、どんなに使っても減りません。
暖まらなくなると多くの人がエアコンを使ったらからガスが減ったと勘違いします。
多くの依頼は、「ガスの補充だけしてください」です。
日頃から使っているガスは、都市ガスやプロパンガスで使った分が減るので勘違いする人が多いと思います。
エアコンの場合は、使っても室内機と室外機を循環して減ることはありません。
ガスが漏れている!修理は漏れを塞ぐ!
エアコンのガスが漏れる箇所は修理が出来る箇所と出来ない箇所があります。
取付時に作業員が接続した4個所から漏れている場合は修理可能です。
室内機と室外機の内部が破損して漏れている場合は修理不可です。
漏れている場合は、圧倒的に施工で接続して4箇所から漏れている確率が高いです。

施工時に接続させる方法が「フレア」と言います。
写真のようにラッパ形状に配管を加工して接続します。
そのラッパ形状が崩れると漏れの原因になります。
ラッパ形状のフレアから漏れる原因は、施工だけではありません。
室外機の少し動かしただけで銅管が柔らかいので曲がって漏れてしまいます。
ちょっとして移動をする時も接続部に負荷がかからないようにしましょう。
接続箇所は、室外機側2個所と室外機側2個所
フレアで接続されている箇所は室外機側2個所と室内機側2個所になります。
室外機側は目視で確認出来ますが、室内機側は、スリムダクトや保護テープで隠れているので目視で確認することは出来ません。


フレア修理とガス補充の方法
ガス補充はエアコン修理の中でも比較的簡単な修理になります。
作業自体は簡単ですが、漏れ箇所を特定するには、少し経験が必要になります。
また、自分で施工するには工具類の用意で最低10万くらいかかるので修理業者へ依頼してください。




詳しく知りたい人、興味がある人は下記リンクに詳しくまとめています。

ガス補充の料金目安と相場
しかし、エアコンのサイズ、取付環境、ガスの漏れ箇所によって価格が変動します。
環境とガス漏れ箇所は設置環境次第になるので業者の説明してもらってください。
エアコンサイズが大きくなるとガスの量が増えるので高くなります。
高性能と標準エアコンでのガスの量は変わらないので畳数が目安になります。

サーミスタ故障で温度管理が出来ない
サーミスタの役割を簡単に説明すると温度管理の部品です。
室内温度が何℃になっているか把握して暖める、冷やすを判断しています。
- リモコンで設定した温度にならない
- 止まったり、動きが不安定になる
- 室内機に霜が付き水漏れする
コンプレッサー故障で暖まらない
室外機の内部にあるコンプレッサーは、エアコンのガスを圧縮して暖めたり、冷やしたりする重要な部品です。
- 全く暖まらなくなる
- エアコンが停止する
- 異音がする
完全に故障する前兆として、冷暖房能力が低下して暖まりづらくなります。
しかし、この前兆に気づいて修理、交換をすることは不可能です。
壊れて、全く暖まらなくなってから気づくことになります。
室内機基盤、室外機基盤が故障して動かない
基盤が故障すると動かなくなります。
室内機基盤が故障すると室内機が全く動かなくなります。
室外機基盤が故障すると室内機は普通に動いていて暖かい風が出ないという症状になります。
室内機が動いていて暖まらない場合
- 室外機が動いている → ガス漏れ
- 室外機が止まっている → 基盤含め、部品故障の可能性が高い
リモコン受光部が故障して操作不能
リモコンの受光部とは、リモコンから発信された信号を受け取る部品です。
室内機の内部に入っています。
- エアコンが動かなくなる
- エアコンの設定変更が出来なくなる
- エアコンを止めることが出来なくなる
信号・送電エラーで室外機が動かなくなる
エアコンの室内機と室外機を繋ぐ連絡線(電線)が何かのトラブルで断線します。
何もしない中で電線が断線することはありません。
室外機まわりでの作業中に引っ張ったなどはなかったでしょうか?
故障以外で室外機側に問題があるケース
エアコン本体が故障していない場合でも暖まらない場合があるので紹介します。
今から紹介することを全て自分で確認して該当することがあれば自分で解決させてください。
霜取り運転中は暖まらない
霜取り運転とは?
室外機内部に霜が付着した場合に溶かす為の運転モードです。
この機能は、全てのエアコンに標準でついているモードです。
具体的には、冷房運転になり室外機内部を暖めて霜を溶かします。
一般的に霜は、0℃~-5℃で発生すると言われています。
最低気温が0℃以下になった日にエアコンを使う場合は、最初に霜取り運転になる場合があります。
霜取り運転は、5分~15分程度の時間が目安です。
外気温や霜の付着状況次第で20分くらい霜取り運転になる場合もあるので要注意です。
室外機の設置環境による問題
室外機まわりに物が無いか確認してください。
大雪の場合は、室外機まわりに積もっていないか確認してください。
エアコンの室外機は放熱をしないといけません。
確保しないといけない最低空間が決められています。
上部・・・20cm以上
左右・・・10cm以上
背面・・・5cm以上
前面・・・20cm以上
特に前面の空間距離が重要になります。
また、この基準は最低距離なのでできる限り空けることが推奨されています。
内部(熱交換器)の汚れ
室外機の熱交換が汚れていると熱交換効率の低下で暖まらなくなります。
ガスが外気で冷えるはずのタイミングで汚れが邪魔して冷えないと暖房効率が低下します。
定期的なクリーニングが必要になります。
故障以外で室内機側に問題があるケース
室内機側でも故障以外で暖まらなくなる場合があります。
これも自分でチェックしてみてください。
フィルターの汚れで暖まらない

室内機フィルターの清掃は定期的にしていますか?
自動お掃除機能がついているエアコンの場合は清掃は不要です。
掃除機能が付いていないエアコンの場合はフィルターを確認してください。
暖房モードになっていない
運転モードが暖房モードになっていない場合もあります。
リモコンを一度、確認してください。
また表示とモードが異なる場合もあるので暖房モードに再度設定してください。
設定温度が低すぎる
設定温度が低く設定されていませんか?
推奨温度は20℃となっていますが、暖まらない場合は最も高い温度に設定して暖まるか確認してください。
風向きが上になっている
この問題は意外と重要で、風向きを下にしてみてください。
暖かい空気は上に溜まります。
風向きを下にすることで冷たい空気と暖かい空気が循環されて暖まります。
環境・気温などの問題で暖まらなくなる
外部環境によって一時的に暖まらなくなることがあります。
該当することが無いか確認してください。
気温が極端に低い
エアコンの効率は気温に影響します。
機械本体は正常でも気温が極端に低いと暖まらなくなることがあります。
もしこの記事を読んでいる日が極端に寒い日であれば、別の暖房器具を併用して様子をみてください。
気温が高い日でも暖まらない場合は修理依頼してください。
気温別の暖房効率の目安
外気温 | 暖房効率の状況 |
---|---|
10℃以上 | 十分効率的に暖房可能 |
5~10℃ | 効率は少し低下するが実用的 |
0~5℃ | 霜取り運転が増え、効率が低下 |
-5℃以下 | 効率が著しく低下(性能に依存) |
-10℃以下 | 一部の機種で暖房が困難になる |
外気温が5℃以下になると、暖房効率が落ち始めると言われているので参考にしてください。
隙間から冷気が入っている
住宅の問題になりますが、窓サッシの隙間から外気が入っている可能性もあります。
特に築30年以上の物件に住んでいる場合はこの現状が起きやすいです。
解決方法・・・カーテンで外気をブロックする
築年数が古い、新しいに関係なく、カーテンは外気の影響を受けにくくします。
暖房時には必ずカーテンを閉めましょう。
部屋の広さとエアコンのサイズがあっていない
エアコンの選定ミスで暖まらない場合もあります。
目安の適用畳数を紹介します。
暖房運転
能力(kW) | 適用畳数(木造和室) | 適用畳数(鉄筋洋室) |
---|---|---|
2.2kW | 5~6畳 | 6~8畳 |
2.5kW | 6~7畳 | 7~10畳 |
2.8kW | 6~8畳 | 8~10畳 |
3.6kW | 9~10畳 | 10~13畳 |
4.0kW | 10~12畳 | 12~14畳 |
5.6kW | 13~15畳 | 15~18畳 |
冷房運転
能力(kW) | 適用畳数(木造和室) | 適用畳数(鉄筋洋室) |
---|---|---|
2.2kW | 6~9畳 | 6~13畳 |
2.5kW | 7~10畳 | 7~15畳 |
2.8kW | 8~12畳 | 8~17畳 |
3.6kW | 10~15畳 | 10~20畳 |
4.0kW | 11~17畳 | 11~23畳 |
5.6kW | 15~23畳 | 15~28畳 |
ドアを開け閉めする頻度や壁の断熱性能などによって異なるのであくまで目安として参考にしてください。
暖まらないエアコン修理の「まとめ」
暖まらないという時は、これまで紹介したことを全てチェックしてください。
それでも改善しない場合は修理が必要です。
エアコンのガス補充は当日修理が可能な修理になるので早く修理依頼をしてください。
また、良い業者は電話問い合わせ時に必ず概算金額を教えてくれます。
修理方法など技術的にわからないことがあっても金額を明確に教えてくれる業者に依頼してください。
記事を読んでエアコン本体の故障の可能性がある場合は下記記事を読んで故障箇所の特定と修理費用を理解してください。


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