エアコンが冷えないのは、ガス不足・ガスが無いと原因を理解した人がこのページを見てくれていると思います。
特に冷えが弱いと感じる場合は高確率でガスが不足しています。
このページでは、ガスが不足した時のガス補充の作業内容と費用を特集します。
工事の料金や相場がわからず修理業者さんから提案させても安いのか高いのか判断出来ません。
ガス補充修理の作業内容と修理相の場費用を理解して、適正な料金で修理を受けれるように手助けする情報ページです。
冷えないトラブルでガス補充修理は少ない
修理内容と修理費用を案内する前に理解してほしいことがあります。
それは、エアコンが冷えないトラブルでガスが問題のトラブルは30%程度しかありません。
これは、正しく判断できずエアコン故障を全てガス漏れ・ガス不足だと勘違いしているからです。
まずは、勘違いしないように正しい診断をして冷えないトラブルの原因を正確に把握しましょう。
【チェック内容】エアコンの室外機が動いているか?
↓
【現象】動いている
↓
【結果】ガス漏れ・不足
このチェック方法を知らない人が、エアコンから冷気が出ないトラブルを全てガス問題だと思い込み修理依頼をするので30%と低い数値になっています。
正しく故障の原因を判断出来れば、90%~100%でガス不足、ガス漏れの判断が出来ます。
下の関連記事は、
上段:エアコンが冷えない原因
下段:エアコン本体の故障特集
エアコンが冷えないトラブルでセルフチャック後に一緒に読んでみてください。


ガスは使っても減らない「抜けています」
エアコンのガスは、フロンガスです。冷媒ガスとも言います。
このフロンガスは、エアコンをどんなに使っても減りません!
では、エアコンのガスはなぜ減るのでしょうか?
- 銅管にヒビが入って漏れる
- 取付の施工不良で漏れる
- 接続箇所が曲がって漏れる

ガス補充の修理手順と料金相場を解説します
ガス補充/ガスチャージの修理手順と費用
ガス補充とガスチャージは同じ意味です。
ガスチャージとは、エアコン本体にガスを補充する作業です。
今から説明する修理手順と費用は、ガスを入れる作業のみになります。
ガスが漏れる箇所の修理は含みませんのでご注意ください。
ガス補充の修理工具

■マニホールド
エアコン室外機やガスボンベ、真空ポンプと繋ぐ器具。ガスの圧力を測るようにゲージが付いている。

■チャージングスケール
ガスの残量を計測する量り。体重計でも代用可能。

■ガスボンベ
フロンガスが入ったボンベ
ガス補充の修理手順

エアコン室外機、マニホールド、フロンガスボンベの3つを接続する。

ガスボンベをチャージングスケールに乗せて重量を計測する。ガス補充する前のガスの残量確認。

エアコンの室外機に貼られているラベルにガスの規定量が記載されています。その量を正確に補充する為に確認してください。
写真の場合・・・R32 580g

ボンベ上部のバルブを開けるとガスがエアコン側へ入っていきます。

ガスボンベのガスの重量を計測して規定量を正確に補充する。
ガスを規定量補充したらエアコン室外機のバルブを閉めてガスチャージ作業は終了。

吹き出し口の熱交換器が冷えているが赤外線温度計で確認します。
ガスチャージの修理費用と相場料金
ガスチャージの修理費用・・・15000円~25000円
価格変動の理由は、修理するエアコンのガス規定量によって異なります。
また、ガス漏れ箇所の修理費用は別途になります。
真空引きの修理手順と費用
真空引きとは、エアコン室内機と室外機を冷媒管で繋いでその中に入っている空気を抜き出す作業です。
フロンガスの中に空気が混合すると凍ってつまり故障の原因になります。
【重要】
ガス補充前にガス漏れしないかを事前チェックする作業としても行われます。
真空引きの修理工具

■マニホールド
エアコン室外機、マニホールド、真空ポンプの真空引きに必要な工具3つを繋ぐ役割。

■真空ポンプ
空気を吸って真空状態にするポンプ
真空引きの修理手順

エアコン室外機、マニホールド、真空ポンプの3つを接続する。

室外機のバルブを開放する。

エアコン内部の空気を真空ポンプで全て吸い込む。

真空状態である-0.1Mpaになるまでポンプで空気を吸い込む
10分程度の作業時間。

20分程度真空状態で放置してメモリの針が動かないか確認する。針が動いたら漏れがあるので配管接続施工をやり直す。

真空引き作業が完了したら次の作業を行う。
修理の場合は、ガス補充作業。
新品エアコンの取付の場合は、室外機内のガス開放。
真空引きの修理費用と相場料金
真空引きの作業費用・・・8000円~15000円
真空引きのみの作業を行うことはほぼ無く、ガス補充前の作業、もしくは新品エアコンへの交換時の追加作業になります。
真空引きのみの作業費用は安いですが、その他の修理・作業の費用に加算されます。
フレア接続の修理手順と費用
フレアとは、エアコン本体と冷媒管を接続する際に行う接続方法です。
冷媒管は銅で出来ており、その銅管をラッパ型に加工して接続します。
フレアからのガス漏れが原因として最も多い
フレアからのガス漏れが原因として最も多い理由は、人(作業員)が施工しているからです。
このフレアの接続箇所以外は、全てメーカー製造段階で溶接されて漏れにくいようになっています。
- 作業員による施工不良が起こる
- 銅が柔らかく変形しやすい
- 接続方法が簡単なつくりになっている
②と③も関しては、製品・構造の問題なので業者側では改善することが出来ません。
①については作業員の技術の問題なのでトラブルを防止することは可能です。
フレアは大切な施工箇所なので構造を紹介します。
良いフレアとダメなフレアの違い

まずは、綺麗なフレアの画像です。
きれいなラッパ形状になっています。

この画像のフレアはラッパが変形しているいます。
ガタガタになっているフレアはガス漏れの原因です。
ダメなフレアの写真を2枚ご紹介します。


フレアの接続方法とガスが漏れた時の症状

画像のT型の先端にフレアを合わせて、上からナットを閉めて接続します。

フレアを上から被せてナットを占めるので変な形状のフレアだと締め付ける際に変形して隙間が空きます。
その隙間からガスが漏れます。






フレアの接続部からガスが漏れると画像のように白い霜が付きます。
低温に冷えたフロンガスが漏れることでこのような現象になります。
フレア再施工の工具

■フレアツール
銅管をラッパ形状に変更させる工具

■パイプカッター
冷媒管をカットする工具。ダメなフレアを切り落とします。

■トルクレンチ
最後にナットを締める際に、適正トルクで締めます。
締める力が強すぎるとフレアが潰れてしまいます。
フレアの作成手順

パイプカッターで冷媒管を切る

カットした切断面に付着したバリ(切りカス)を取り除ききれいにする

カットした断面にフレアツールをセットする

冷媒管サイズにあったフレアを作成する

フレアを作成する前に冷媒管にナットを通しておき、フレア作成後に被せる

適正トルクでナットを締めて接続完了
フレア再施工の費用と相場料金
フレア再施工の作業費用・・・2000円~3000円(1箇所)
フレア加工の費用は以外と安いです。
しかし、何箇所手直しするかによって費用が異なります。
また、ガス補充とセットの施工になるのでプラスでガス補充費用になると高くなります。
施工がしにくい室内機側のフレア接続
これまでの画像は全て室外機側の接続箇所です。
室外機側は施工しやすいです。
室内機側のフレア接続写真を紹介します。



2枚目と3枚目の写真は、フレア接続がエアコン室内機の中でジョイントしています。
設置環境によって様々な取付方法になり、接続箇所も様々になります。
フレアにナイログをつけるとガス漏れリスクが軽減

ナイログという粘着質の密閉材があります。
フレアのラッパ部分に塗布すると隙間が埋まり気密性が上がることでガス漏れリスクを軽減することが出来ます。
エアコンガス補充修理の「まとめ」
今回は、冷えないエアコントラブル時のガス補充作業の特集でした。
各施工内容ごとの料金目安を記載しましたので修理依頼をする時の参考にしてください。
「エアコンが冷えない」という特集記事も書いています。
ガス補充以外の施工方法も紹介しているので読んでください。

冬場の「暖まらない」トラブルに関しても特集記事がありますので、冬場のエアコントラブルは、下の記事を読んでください。


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