【無資格はダメ】エアコン修理・取付は、電気工事士に依頼が安心!そればなぜ?

エアコン工事も電気工事士

故障したエアコンの修理を誰に、どこに依頼したら良いか困っていません?
エアコン工事には、国家資格の第二種電気工事士の資格がないと修理してはいけない作業があります。
昔は、無資格で作業をしていた話も聞いたことがありますが、今は量販店を含む大手会社はこの決まりを遵守しています。
法律で制限されているということは、事故やトラブルが発生したので規制されています。
より安全に、より正しく修理してもらう為にも電工資格とエアコン修理の関係を理解してください。
即日修理を希望する状況の中、どういう故障はどの業者に依頼したら良いかをまとめています。
エアコン修理を正しく理解して、正しい修理をすることで修理依頼時のトラブルも未然に防ぐことができます。

目次

【結論】エアコン交換は電工資格が必要

簡単に説明すると、エアコン交換などの着脱をする作業は、第二種電気工事士の資格が必要になります。
電線を扱う作業は、無資格者の施工が禁止されています。

水漏れ・ガス補充は無資格でも修理可能!

エアコン修理の中でも電線を扱わない、水漏れ・ガス補充・エアコン本体の機械故障の修理は、電工資格がなくても修理可能です。

国家資格の電工2種が必要なエアコン工事

ここからは、国家資格の第二種電気工事士についての詳細とこの資格が無いと出来ないエアコン修理を説明します。

国家資格「第二種電気工事士」とは?

主に家庭用電源の100V~600Vまでの電圧を扱うことができる資格になります。
専門的な話になると低圧受電設備での電気工事を行うことができる資格です。
この資格を取得して工事している作業員・会社は、主に家庭の配線・照明。コンセントなどの設備の工事しています。
高圧設備の電気工事を行う場合は、第一種電気工事士の資格が必要になります。

第二種電気工事士はどうやって取得する?

第二種電気工事士は、国家資格です。
また運営は、一般財団法人電気技術者試験センターが経済産業大臣から委託され事務手続きと試験の実施を行っています。
試験は、年に2回行われます。

合格するには、学科試験と実地試験にそれぞれ合格しないといけません。
学科に合格して実地を受講出来ますので、最短合格は、申込みから約1年かかります。
試験難易度は、国家資格の中では比較的低いと言われています。
実施に、工業系の高校では、在学中に取得する人もいます。

電工2種を取得すると何が出来るのか?

100Vから600Vまでの電気工事が出来ますのでこの資格だけである程度の電気工事が出来ることになります。
発電所・変電所・大型施設(高圧受電部)以外の工事が出来るので本当にコスパの良い資格だと思います。
簡単に説明すると、住居やオフィスなどの電気工事は出来ることになりますのでみなさんが想像できる電気工事は全てこの資格のみで対応出来ます。

一般家庭でよくある電気トラブルと対応可能工事

  • スイッチ
  • コンセント
  • 照明
  • 換気扇
  • ブレーカー
  • インターホン

エアコン工事で電工2種が必要な工事と不要な工事

少し冒頭でも触れましたが、エアコン修理の工事では、電工2種が必要になる工事と不要な工事があります。
この2点について詳しく説明していきます。

電工2種が必要なエアコン修理の工事とは

エアコンには、電線(Fケーブル)を使って施工・工事する箇所が1箇所あります。
その箇所を扱う工事の場合に、電工2種が必要になります。

電工2種が必要なエアコン工事
・エアコン本体交換
・エアコン本体の移設

エアコン本体を取り付ける、取り外す、移設するなどの着脱を含む工事の場合に電工2種が必要になります。

電工2種が不要なエアコン修理の工事とは

逆に、電線を扱わないエアコンの修理は、電工2種が不要になります。

電工2種が不要なエアコン工事
・水漏れ
・ガス補充
・部品交換

修理確定の場合は、電工2種を持っていない作業員でも修理対応することは可能です。

水漏れ修理に第二種電気工事が不要な理由

エアコンの水漏れ修理は、原則、エアコンの着脱をしない可能性が高いから不要になります。
しかし、エアコン室内機の勾配(傾き)が問題で着脱が必要な作業の場合は、電工2種が必要になります。
多くの水漏れトラブルは、ドレンホースを含む、排水ルートが詰まったり逆勾配になって起こるトラブルです。
原則、不要になっていますがエアコン設置の構造などを理解している作業員が技術・知識が高い傾向から修理を依頼するなら取付経験が豊富な作業員に依頼したいです。
設置構造を予測して、水漏れする原因を特定していきますので取付経験は必須です。

ガス補充修理に第二種電気工事が不要な理由

ガス漏れによるガス補充修理も電工2種は原則、不要になります。
ガスが漏れている箇所の修理時に電線を外したりすることは基本ありません。
また、フロンガスを補充する作業時も電線を触ることはありません。
唯一、業務用エアコンで室内機側のコンプレッサーなどを交換する場合は、室外機分解時に外す可能性がありますが家庭用エアコンの場合は問題なしと考えてください。

部品交換修理に第二種電気工事が不要な理由

部品交換は、電工2種が必要そうに思いますが、これも不要です。
エアコンを着脱せず部品交換できる前提にはなります。
エアコン本体の着脱が必要な部品交換とは熱交換器やコンプレッサーなどの大きな部品になります。
この故障の場合、家庭用エアコンは本体ごと交換(全交換)になるので気にしなくていいです。

電工2種だけではダメ!電気工事業届が必要!

第二種電気工事士の資格をとっても電気工事をやってお金をもらってはいけないという法律があります。
簡単に説明すると、自分の工事や知人の工事で無償でやるプライベートな工事ならOKという法律です。
なので実質、電工2種をとってもすぐには電気工事ができないことになります。
もちろん、所属している会社が工事業届を取得している場合は、電工2種取得と同時に作業は出来ます。

電気工事業届を簡単に解説!

電気工事をビジネスにする法人と個人事業主が都道府県もしくは経済産業省に登録しないといけない制度です。
この認可を得られなかれば電気工事を仕事にすることは出来ません。
1拠点の法人と個人事業主は、会社所在地の都道府県知事へ届出が必要です。
複数拠点の法人の場合は、経済産業省への届出が必要になります。
無許可で電気工事を営むことは違法になります。

電気工事業届の登録要件

個人または会社が、電気工事士(1種でも2種でも可)を自社内から任命して届出を出します。
その任命された電気工事士は、電気工事業届を登録している会社で3年以上に実務経験があることが条件になります。
また、登録する拠点には、接地計などの機材を置いておかないといけません。
登録要件を満たしている場合は、スムーズに認可されます。

エアコンメーカーの修理対応は?

各メーカーのエアコン修理は、原則、電気工事士が派遣されます。
業務用エアコンを担当する作業員は、電工2種だけでなく、冷媒取扱技術者という資格も持っている作業員になります。
メーカーの自社社員だけでなく、業務委託にも同様に資格取得を義務化しています。

メーカーは修理対応だけでなく取付仕様も厳しい

メーカー自体は、エアコン本体の販売に専念して取付工事は原則行いません。
必ず、協力業者に取付作業は依頼します。

ダイキンの場合は、協力店を「プロショップ」と呼んでいます。
パナソニックは、「パナソニック修理認定店」と呼んでいます。
またエアコン販売は、主に家電量販店やネットショップが行っており、施工は各販売会社の協力会社になります。

エアコン取付施工の厳しい基準

自分たちで取付工事を行わないメーカーは、エアコン設置工事に厳しい基準を設けています。

エアコン専用コンセントでの設置

専用コンセントとは何か?

分電盤の安全ブレーカー(通称:小ブレーカー)1個に対してコンセントが1個で設置された設備のことです。
目視で専用コンセントになっているか確認する場合は、エアコン室内機本体の横にコンセントがあるか確認してください。
100%ではありませんが、エアコン横にコンセントがある場合は、ほぼ専用コンセントです。
足元(床に近い位置)に設置されたコンセントから電源をとっている場合は、専用ではないのでエアコン設置が出来ません。

専用コンセントになっていない場合は、電気工事会社に専用コンセントを増設してもらう工事が必要です。

■目安金額
概算金額:25000円~50000円

分電盤からエアコンまでの距離や電線を壁中を通すか露出で配線するかで工事費が大きく異なります。
建設された後からの工事になりますので、隠蔽配線や露出配線を選ぶことは出来ない場合が多いです。
電工2種を取得した作業員に見積とって正確な金額と工事仕様を確認してください。

電線サイズは、2mmのものを使用する

電線サイズは、太さが問題になります。
多くの現行品は、電線サイズ2mmの使用を義務付けられています。

昔は、小さいサイズのエアコンは、1.6mmサイズの電線でも良かったです。
今では、ダイキンと三菱の2.2kw(6畳用)のみになっています。

なぜ、このような基準になったかというと過電流による火災が起こったからです。
電線サイズによって流せる電流値が決まっています。
その電流値を超える電気が流れると熱を持ち焼けるので注意が必要です。

電線と冷媒管のジョイント禁止!1本施工!

電線と冷媒管のジョイントも禁止されています。

特に隠蔽配管という壁中に電線と冷媒管を通す施工仕様があります。
この場合に、電線と冷媒管が繋がれている場合があります。
隠蔽配管の場合は、冷媒管と電線を引きなおすことが出来ずに流用するケースが多いです。
隠蔽配管で電線か冷媒管に繋ぎ(ジョイント)があるとそのまま流用して施工することは禁止されています。

なぜ禁止されているか?
電線・・・ジョイント部が熱を持って燃えるのを防止する為
冷媒管・・・ジョイント部からのガス漏れを防止する為

両方とも1本もので施工する施工仕様になっています。

家電量販店の施工仕様は?

エアコン販売・交換を最も行っている家電量販店の施工仕様はどうでしょう?
まず、施工に関してはメーカー推奨の施工仕様を遵守しています。
専用コンセント、電線・冷媒管のジョイントNGなどをしっかり守っています。

施工仕様は遵守するがイレギュラー工事は苦手?

メーカーの施工仕様は遵守しているイメージですが、少しイレギュラーな工事でも取付NGで施工してもらえないイメージもあります。

■イレギュラー施工
・隠ぺい配管
・室内機と室外機の取付階数が異なる
・室外機専用ラック

上記の3つに共通することは、「危険作業」もしくは「取付後にトラブルが起こる可能性が通常より高い」になります。
絶対に対応しない訳ではありませんが、施工費が異常に高くなり実質、お断りをしているようなものです。

捉え方によっては、安全施工で良い評価

とにかく、「危険な工事はしない」、「完成のクオリティーを100%担保出来ないと施工しない」という感じです。
安全第一という良い捉え方もできます。

しかし、住宅設備の構造はそれぞれで一部の環境では100%のクオリティーを担保出来ない環境もあります。
その場合に、高額なリフォーム工事をするかというとそういうわけにもいかない場合もあります。

このような難しい工事の時は、電気工事会社に依頼してなるべくトラブルが起こらないように施工してもらうことになります。
決して、技術が低い訳ではありませんが、イレギュラー工事の経験が圧倒的に少ない、もしくは行わない印象があります。

職人業界では、電気とエアコン工事は別業界

まず、私達一般人は、電気工事とエアコン工事は電気屋さんの仕事と思っている人が多いです。
実際に私もそう思っていました。

電気屋は、電気屋。エアコンは、空調屋になります。

ただし、空調屋は主に業務用エアコンを対応している会社・職人を指します。
家庭用エアコンは、電気屋でも対応する人もいれば、空調屋でも対応する人もいるのが現状です。

電気工事士にエアコン修理を依頼するメリット

施工品質・知識などを考えても無資格作業員より有資格者作業員へ依頼したほうが全体に良いです。
ここでは、具体的にメリットをご紹介します。特にみなさんが気になる費用について説明します。

電気工事士へ依頼しても費用は高くない

まず、結論からお伝えすると、電気工事士だからと言って費用は高くありません。
これは、その会社・その作業員がいくらで価格設定をしているかの問題です。
電工2種の有資格者だからと言って値段がプラスされることはありません。

住宅設備の知識があるので構造理解がすごい

電気工事士の主な仕事は、電線を扱った仕事になります。
電線は、天井裏や壁中を通していますので自然に住宅の構造に詳しくなります。
エアコン本体の修理には無関係に思いますが、配線がどう通っているか、水を流すルートのドレンホースがどう通っているかをすぐに理解することが出来ます。
特に水漏れの場合は、エアコンの設置環境でトラブルになるケースが多いので電気屋としての知識やエアコン着脱の経験がとても大きいと思います。

内線規程という電気の手順書を遵守

内線規程・・・日本での電気工事における基準を定めた規定

法律ではなく、電気工事の教科書のようなものです。電気工事に携わる人はこの基準を遵守して施工をしています。
実は、エアコン専用コンセントが必須になったのもこの内線規定によってできた基準になります。

家電メーカーの施工仕様やハウスメーカーなどの電気工事仕様など全て内線規程から出来ている基準・仕様です。
電気工事の試験も内線規程遵守する内容になっています。

電気工事士は、安全規定である内線規程を遵守する。また安全施工を学んだ、理解した人なので安心して依頼できる!

責任賠償保険に加入の業者は安心!

責任賠償保険は、わかりやすく言うと工事保険です。
工事業者の瑕疵で事故・損害が発生した場合に保険でカバーできる保険です。
この保険に加入している業者は安心できます。
むしろ入っていない会社・個人事業主だと信頼することが出来ません。
未加入業者がいる場合は、短期的な作業員ではないかと技術や知識を疑ってしまいます。

まとめ

少し電気工事士の紹介になってしまいましたが、信頼できる作業員として全体に電工2種の有資格者が良いです。
費用も高いわけではなく、安全知識を習得して資格を取得しているので修理依頼は電気工事士に依頼しましょう。

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