エアコン修理の業者選びは非常に重要です。
修理費用が高額になったり、修理期間が長期化することもあります。
この記事では、エアコン修理の基礎知識と業者の選び方・見分け方を詳しく解説します。
エアコン修理を業者に依頼すべき主な症状
エアコンの軽度なトラブルは自分で修理することが出来るかもしれません。
しかし、多くのトラブルは専門業者に依頼することをおすすめします。
それは、完全解決が難しいからです。
自分で修理して改善しても高い確率で再発し、修理を依頼する時は問題が大きくなり修理費用が高額になったり、エアコン以外の修理が必要になるケースが多いからです。
まずは、各トラブルの原因・修理方法をご紹介します。
エアコンから水漏れする原因と修理方法
ドレンホース詰まりで水漏れ

ドレンホースは、室内機で発生した結露水を屋外に排水するホースです。ホース内部にホコリやドレンスライムなどが詰まり水が流れなくなることで水漏れが発生します。ドレンホースは重力の原理で水を流す為、勾配が緩いと水の流れが緩やかになり詰まりやすい環境になります。詰まった原因が勾配不良の場合は詰まり除去をしても再発するので設置環境の改善が必要になります。
修理方法・・・サクションポンプや掃除機などで詰まりを除去する。
ドレンパンが詰まり水漏れする

ドレンパンとは、室内機内部で発生した結露水を下部で受け止める皿のような役割をする部品です。ドレンパンはドレンホースに繋がっていて屋外に水を排水します。詰まりやすい箇所は、ドレンパンとドレンホースの接続箇所です。ドレンホースの細さは1.4mmとなっておりホコリやドレンスライムが詰まることが原因として多いです。巨大化したドレンスライムはドレンパンの真ん中で水をせき止めることもあります。漏れる箇所が異なるのはどこで詰まるかで変わってきます。
修理方法・・・サクションポンプや掃除機で詰まりを除去する。
上記で改善しない場合は、室内機を分解してドレンパンを清掃する。
ドレンホースが外れて水漏れする

室内機に接続されたドレンホースが外れて水漏れします。取付の際の接続不良によって起こるトラブルです。取り付けて2,3年経過して外れることもあります。
冷媒管が結露して結露水が垂れる

冷媒管は、室内機と室外機を繋いでフロンガス循環をさせる管です。冷房運転時には低温になったガスが通るので保温材がないと冷媒管自体が結露してしまいます。施工時に冷媒管と空気が触れないように施工するが、施工が不十分の場合に結露水が発生して水漏れの原因になります。
修理方法・・・保温材の巻き直し
エアコン室内機の勾配不良で水漏れ

エアコンの室内機が水を流す方向の逆側に傾いて水漏れします。主な原因は取付ビスが緩み予期せぬ方向へ傾くことで起こるトラブルです。エアコン背面の壁とエアコン本体に隙間が出来ていると緩んできている証拠になります。また、緩みを放置すると室内機が外れて落ちることもあるので注意してください。
修理方法・・・エアコン本体の再取付
吹き出し口から水滴が垂れる

吹き出し口からポタポタ水が垂れる場合は、排水つまりがエアコン内部が汚れている可能性が高いです。垂れる水の量が多い場合は排水つまりを疑いましょう。
修理方法・・・サクションポンプなどで詰まり除去
内部の汚れの場合はクリーニング

エアコンが冷えない・冷えが弱い原因と修理方法
エアコンが冷えない原因は冷媒ガス不足

エアコンは、冷媒ガス(フロンガス)で冷やしたり暖めたりしています。フロンガスが減ると能力が低下し冷やすことが出来なくなります。冷えが弱い時は少し減っている状態で、全く冷えない場合は全てのガスが抜けている可能性があります。
ガスが漏れると白い霜が付く

ガス漏れは、取付施工時に作業員が接続させた接続箇所で漏れることが多くなります。特に室外機と冷媒管との接続箇所が最も漏れる可能性が高い箇所です。写真のように冷えたガスが漏れると白い霜が付きます。
ガス補充(ガスチャージ)で即日修理可能です

エアコンの修理業者は、常に冷媒ガスを在庫しています。ガス漏れが原因であれば当日修理が可能です。しかし、漏れる箇所の修理が出来ない場合はエアコン本体の交換になります。

エアコンが暖まらない・暖房が効かない原因と修理方法
暖まらないトラブルは、冷えないトラブルと同じくガス不足で起こります。修理方法もガス補充です。

冬に多いトラブルとして室外機まわりの隙間が確保出来ずエアコンが止まるトラブルです。原因は雪です。雪が室外機まわりに積もって動かなくなる場合があります。

冬の季節特有の機能として霜取り運転があります。気温がマイナスになると室外機に霜が付着します。付着した霜を溶かす機能(モード)として霜取り運転があります。霜取り運転中は室内を暖めません。霜取り運転中に暖まらないと勘違いする人もいます。

エアコンが動かない・ランプが点滅するときの修理依頼方法

ランプが点滅して動かない時はエラーが発生しています。ランプの色・点滅間隔・回数などでエラー原因を知らせています。各メーカーのホームページにエラーコードが記載されているので確認しましょう。水漏れ・ガス不足・部品故障・フィルターの問題など大まかな故障原因を確認することが出来ます。

エアコンが動かない場合の応急処置で、エアコンコンセントを抜き差ししてリセットすると改善する場合があります。このリセットで改善してもエアコン本体の調子が悪いことは事実で近い将来故障する可能性が高いです。リセットを繰り返す場合は修理を依頼しましょう。

エアコンから異音がする原因と修理の目安

異音の原因は部品の経年劣化です。異音のまま使い続けると破損することがあります。特にルーバーなど薄いプラ素材の折れやすいので注意しましょう。
修理業者の種類と選び方
メーカー修理のメリット・デメリット

- 製造メーカーの安心感。
- 技術研修制度がしっかりしている。
- 故障箇所の特定が出来れば交換部品を持って訪問する。

- 夏は電話が繋がりにくい。
- 夏は訪問までの時間がかかる。
- 水漏れなどのエアコン本体以外の修理に弱いイメージ。
私達、生活コラム(Gトラスト)は、パナソニック開催の技術研修を受講しています。
早さと技術には自身がありますのでお困りの際は、ご相談ください。
家電量販店に依頼する場合の特徴
家電量販店は、他社購入のエアコン修理を対応していません。自社で販売したエアコンが1年以内に故障するとメーカー修理を依頼します。1年を過ぎたエアコンの場合は、購入者が修理業者を探さないといけません。購入時に延長保証を契約した購入者には延長保証会社の修理受付を紹介されます。
街の電気屋に依頼する場合の特徴
街の電気屋さんは、修理するよりも家電を販売することに重きをおいているイメージです。エアコン修理の場合、フロンガスを常備していなかったりすることがあるので事前に確認が必要です。
専門業者の強みと当社(生活コラム)の特徴
エアコン修理で困っている人は、修理内容によって使い分けることをおすすめします。
症状 | 専門修理業者 | メーカー修理 |
---|---|---|
水漏れ | ◯ | △(繁忙期✕) |
冷えない | ◯ | △(繁忙期✕) |
暖まらない | ◯ | △(繁忙期✕) |
部品交換 | ✕ | ◯ |
動かない(原因不明) | △(修理内容次第) | △(修理内容次第) |
弊社は、滋賀県でパナソニックが開催するエアコン技術研修を受講しています。
早さだけではなく技術を高める努力をしております。
お困りごとがありましたら、まずはお電話でご相談ください。
エアコン修理の料金相場と修理事例
水漏れ修理の原因・事例と費用目安
ドレンホースで詰まったホコリをサクションポンプで解決


エアコン室内機の右側から大量の水が漏れていました。大量に水が漏れていることから完全に詰まっていると判断しサクションポンプで吸引すると大量のホコリが出てきました。
ドレンパンで詰まったドレンスライムをサクションポンプで解決


エアコン中央部から大量の水が漏れているという修理依頼を受けました。最初にドレンホースの先端からサクションポンプで作業するとドレンスライムが出てきました。巨大化したドレンスライムだったので全てを撤去できていないと判断してドレンパン内部の清掃をして全て撤去しています。ここまで巨大化したドレンスライムは弊社でも経験がないです。
冷媒管結露を保温材再成功で解決


エアコンの下部からポタポタと漏れるという相談でした。漏れている水の量が少なかったこととエアコンの設置方法が左出しだったことから冷媒管結露と予測して調査しました。原因は、予測どおり冷媒管の結露でした。保温材をしっかり巻いて空気と銅管が触れないようにして改善させました。
エアコン本体が逆勾配になって水漏れ


エアコン本体から大量の水が漏れるという相談でした。エアコン本体を固定するビスが緩んで外れそうな状態でした。壁面に腐食がなかったので全てをアンカーで固定して再取付しています。
今回の工事ではありませんが、室内機が外れて落ちるトラブルも年に数件相談を受けます。落ちたエアコンは故障し、床が傷つくなどのトラブルに発展します。
エアコン水漏れ修理の料金相場
水漏れ原因 | 作業内容 | 修理費用の相場 |
---|---|---|
ドレンホース | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
ドレンパン | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
室内機分解 | 18,000円~25,000円 | |
室内機分解+着脱 | 25,000円~35,000円 | |
室内機の逆勾配 | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
ドレンホース外れ | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
冷媒管結露 | 結露防止テープ再施工 | 15,000円~25,000円 |
エアコンの水漏れ修理は部材を使わない修理で施工費のみになる為、修理費用は安価になる傾向です。

ガス補充の必要なケースと費用相場
ガス漏れ箇所を修理して漏れなくすることが重要

エアコンのガス漏れは室外機と冷媒管の接続箇所で漏れることが多いです。
施工時ミスや室外機を動かして漏れるなどが原因となります。

冷媒管の先端をフレアというラッパ形状にして接続しますが、サイズが異なるフレアで施工したり、フレアの形状が歪だったりすることがガズ漏れの原因になります。

正しいサイズで傷のないきれいなフレアに作り変えてガスが漏れないように修理します。

漏れなくなったら冷媒ガスを入れて修理完了です。
エアコンをどれだけ使っても冷媒ガスは(フロンガス)がなくなることはありません。ガスが減っている場合は必ず漏れています。ガスが減って冷えなく、暖まらなくなっている場合は、漏れ箇所を修理してからガス補充します。ガスだけ入れても数日で冷えなくなります。
ガス補充修理の料金相場
作業内容 | 単位(数量) | 修理費用の相場 |
---|---|---|
フレア加工 | 1箇所加工 | 2,000円~3,000円 |
真空引き | 1回 | 8,000円~15,000円 |
冷媒ガス | 100g | 2,000円~3,000円 |
ガス補充 | 1回 | 8,000円~15,000円 |
ガス補充修理で使用する部材は原則、ガスのみなので買い替えるよりは修理した方が安くなります。しかし、ガス漏れ箇所によっては修理が出来ない箇所がありその場合は交換するしかありません。ガスは専門業者であれば常に常備していますので緊急修理は可能です。

基盤交換の事例と修理費用

エアコンが動かないという症状から訪問して調査をした結果、基盤故障だと判明します。よって動かない原因調査で1訪問して、基盤を用意して1訪問になる為、即日修理が出来ないトラブルになります。目安で早くても1~2週間程度はかかります。
基盤交換を含む部品交換の料金相場
故障原因 | 作業内容 | 修理費用の相場 |
---|---|---|
室内機基盤故障 | 基盤交換 | 15,000円~25,000円 |
室外機基盤故障 | 基盤交換 | 15,000円~25,000円 |
受光部故障 | 受光部交換 | 15,000円~25,000円 |
リモコン故障 | 汎用リモコン | 3,000円~5,000円 |
電気系統故障 | 電線接続やり変え | 15,000円~20,000円 |
コンセント故障 | コンセント交換 | 8,000円~15,000円 |
信頼できるエアコン修理業者を見分けるチェックポイント

電気工事資格と電気工事業者登録の有無
第二種電気工事士の国家資格を持っていることです。会社組織であっても各作業員が個人で電工二種を持っている人に工事を依頼したいです。電気の基礎知識を持った人から正しいアドバイス・正しい修理をしてほしいからです。
電気工事に関わる事業をおこなう場合は、市区町村か経済産業省に電気工事業者の登録が必要になります。第二種電気工事士を取得して3年以上の実務経験がある社員を主任者として申請することが出来ます。
ホームページを見たり、電話でトラブル相談するだけでは判断できませんので、必要であれば電話で直接確認することをおすすめします。
施工後の保証があるかどうか
最初から修理後の再発を考える人はいないと思います。しかし、どんなに技術がある作業員でもミスすることはあります。施工に関する保証がある会社へ依頼することをおすすめします。施工保証を付けている会社は技術に自信があり証拠だと思います。
ホームページに施工写真や実績があるか
ホームページにリアルな施工写真がある会社をおすすめします。ホームページは誰でも立派なものを作成出来ます。フリー素材やAI生成画像しか使われないサイト(会社)は本当に実績があるのか不安になります。
よくある質問(FAQ)
- エアコンが動かないときは修理で直りますか?それとも買い替えが必要ですか?
-
動かない原因が基盤やコンプレッサー故障であれば修理で直ることが多いですが、10年以上使用している場合は買い替えの方が安く済むケースもあります。診断を受けてから判断するのがおすすめです。
- エアコン修理の料金相場はいくらくらいですか?
-
水漏れ修理は5,000~15,000円、ガス補充は10,000~25,000円、基板交換は20,000~40,000円が一般的です。症状やメーカーによって異なるため、事前見積もりを必ず取りましょう。
- エアコン修理は即日対応してもらえますか?
-
水漏れやガス補充などの軽度な修理は即日対応可能なことが多いです。ただし部品交換やメーカー取り寄せが必要な場合は数日かかります。
- 修理業者に依頼すると出張費はかかりますか?
-
出張費は3,000~5,000円程度かかる業者が多いです。当社では施工地域によって無料になるケースもあります。
- 修理を依頼する前に自分で確認できることはありますか?
-
フィルター清掃、ドレンホースのつまりチェック、ブレーカーの確認などはご自身で可能です。これで解決しない場合は業者に依頼してください。
- エアコン修理の作業時間はどのくらいかかりますか?
-
水漏れやガス補充は30分~1時間程度、基盤交換や部品交換は1~2時間が目安です。
- どの修理業者を選べば安心できますか?
-
電気工事士の資格を持ち、施工写真や保証内容を明示している業者がおすすめです。口コミや評判も参考になります。
- 修理に火災保険や保証は使えますか?
-
落雷や水害などの外的要因による故障は火災保険の対象になることがあります。また、購入時のメーカー保証・延長保証が残っている場合は無料修理できるケースもあります。
- 修理より買い替えを検討すべきタイミングはいつですか?
-
使用年数が10年以上、修理費用が新品購入の半額以上、同じ故障を繰り返す場合は買い替えがおすすめです。
- エアコン修理業者に依頼する際の流れはどうなりますか?
-
一般的には「電話やWEBで症状を伝える → 出張診断 → 見積もり提示 → 修理作業 → 保証説明」という流れです。当社では写真を送っていただければ、事前に概算費用をお伝えできます。



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