日立「白くまくん」のエアコン水漏れについて解説します。
日立エアコンは特殊なのか?
日立エアコンの修理費用は高いのか?
日立エアコンの修理はメーカー修理しか対応出来ないのか?
などを詳しく解説していますので最後まで読んでください。
簡易的な原因の場合は、自分で修理することも可能です。
日立白くまくんのエアコンは特殊?
日立白くまくんが特殊だから水漏れする?
エアコンの構造自体は全てのメーカーが同じになっています。
日立の白くまくんだから水漏れしたいうことはありません。
日立白くまくんはメーカーじゃないと修理出来ない?
エアコンの水漏れは、メーカー・エアコン修理会社・電気工事店でも修理することは可能です。
日立白くまくんの水漏れ修理は高い?
全メーカーのエアコン水漏れ修理費はさほど変わりません。
分解作業が必要な修理の場合は、お掃除機能が付いているエアコンは高くなります。
メーカーではなく、機種・性能によって異なることはあります。
日立白くまくんの修理は時間がかかる?
水漏れ修理の場合は、訪問して当日施工が可能です。
可能性は低いですが、部品交換が必要な修理のみ当日修理が出来ない可能性があります。
水漏れしたままエアコンを使うには?
水漏れした状態でエアコンを使い続けていいか、即停止したほうがいいかは水漏れの状況によってことなります。
修理が完了するまでの数日間であれば使える場合もあるので詳しく説明します。
水漏れしたまま使って良い場合

エアコンの室内機から直接水が床に垂れている場合のみ使用しても大丈夫です。
壁が濡れている場合は、使ってはいけません。
水漏れは、エアコン本体の故障ではなく、屋外への排水が出来ないトラブルです。
エアコン本体の性能は正常で、機械が故障することは無いので安心してください。
だからと言って、修理せずに使い続けることはやめましょう。
水漏れ修理は、部品を使わず修理が出来るので比較的安価な修理費用で解決します。
必ず、修理業者に依頼してください。
養生作業で応急処置



水漏れしている状態で使う場合は、しっかりと養生を行ってください。
自宅にあるビニールやボールなどを使って漏れる水を受けるようにしてください。
水漏れしたら使用を止めないといけない場合

壁が濡れている場合は、使用を止めてください。
長時間濡れると壁や床が腐る原因になります。
また、カビが生えて衛生的にも良くありません。
停止後の応急処置
エアコン本体は、コンセントを抜く

エアコン本体をリモコンで停止して、エアコンコンセントを抜きましょう。
コンセントコードに水が流れてコンセントが濡れるとコンセントがショートします。
ショートすると部屋全体の電気が使えなくなるのでコンセントを抜くことをおすすめします。
濡れた壁と床を拭き取る・乾かす

濡れた状態で放置すると、腐る・カビが生える・クロスが剥がれるなどのトラブルになります。
特に、クロスはよく拭き取り、ドライヤーでしっかり乾かしてください。
クロスのノリは、想像以上に簡単に剥がれます。
水漏れのメカニズム

エアコンから水漏れするメカニズムを先に説明します。
「エアコンの室内機から発生する結露水の量」より「屋外に排水する水の量」が少なかった時に水漏れします。
新品の場合は、排水量が上回っているので水漏れしません。
使っているうちに、排水量が落ちる、もしくは全く排水しなくなって水漏れが発生します。
ここから、排水量が落ちるもしくは排水しなくなる原因を紹介していきます。
ドレンホースが詰まる
ドレンホースとは?
ドレンホースは、エアコン室内機で発生した結露水を屋外に排水する為のホースです。
塩化ビニール製で柔らかく排水ルートを自在に決定できるメリットがあるが紫外線でボロボロになるデメリットもあります。
ホコリがドレンホースに詰まる
詰まりの原因は、ホコリやカビなどのゴミが詰まっていることになります。
なぜホコリが溜まるのか?

エアコンは、室内機の空気をエアコン上部から吸い込み、エアコン下部の吹き出し口から吐き出すように循環させます。
室内の空気を吸い込む際に、一緒にホコリも吸い込んでしまい室内機内部に蓄積することになります。
特に、暖房運転時にホコリが溜まりやすくなります。
ホコリが詰まって水漏れする時期は6月が多い
冬の間にエアコン内部に溜まったホコリは、エアコンの使い始めに発生した結露水で一気に流されて詰まります。
冷房運転の使い始めに詰まって水漏れしますので最も多いお問い合わせの時期は6月になります。
ドレンホースは蛇腹形状で詰まりやすい形状

内経14mmでホコリなどのゴミが詰まる

ドレンホースが折れる・潰れる


ドレンホースを屋外まで設置際に数か所曲げながら配管します。
その曲げる際にドレンホースを折ってしまい潰れることで水が流れなくなり水漏れが起こります。
ドレンホースが外れる

ドレンホースはエアコンの室内機のドレンパンに接続されています。
接続箇所が外れて水がそのまま室内に漏れるトラブルです。
ドレンパンが詰まる
ドレンパンとは?

ドレンパンは、エアコン室内機の熱交換器の下にある受け皿のような部品です。
冷房運転時に熱交換器が冷えて結露水が発生します。
真下に落ちる結露水を受ける受け皿の役割で水を溜めて屋外に排水します。
エアコン後方部に小さなドレンパンと全方部に大きなドレンパンがあります。


写真は実際のドレンパンの写真です。
実物ではなかなか分かりづらく、内部になる部品なので目視で確認しづらい部品です。
原因はドレンスライム詰まり


ドレンパンつまりで水漏れする原因は、ドレンスライムが詰まるからです。
ドレンスライムは、スライム状のヌメヌメした物体です。
ドレンスライムとは?
微生物が増殖して発生するスライム状の物体です。
ドレンパン内部は、水分・気温・ホコリなどの養分が揃った環境で微生物が増殖しやすい環境です。
ドレンホースとドレンパンの接続部で詰まる

ドレンパンで受けた結露水は、ドレンホースを通って屋外に排水されます。
ドレンホースとの接続部は、ドレンホースの内経14mmになっています。
その細くなる接続部にドレンスライムが詰まって水が流れなくなり水漏れします。
巨大化したドレンスライムがドレンパンをふさぐ


ドレンスライムがホコリなどと合体して巨大化するとドレンパンを塞いで水漏れします。
エアコンを使ったり、使わなかったりする時期にドレンパンが巨大化することがあります。
詰まりではなく破損して水漏れする場合もある
ドレンパンからの水漏れの原因で破損があります。
受け皿の役割のドレンパン本体にヒビが入って水漏れすることがあります。
部品交換をするとなると分解作業など大掛かりになり修理費用が高くなります。
ある程度、年数がたったエアコンの場合は、本体交換することを検討してください。
ドレンパンが傾いて水漏れする
取付(設置)不良でエアコンが傾く


エアコンの室内機は壁に固定されていますが、その固定ビスが緩んで左右や前方へ傾いて水漏れします。
正常な取付は、地面に水平に取り付けます。
目視でわかるくらい左右に傾いている場合は異常な設置なので取付ビスが緩んでいる可能性があります。

取付ビスが緩んで前方へ傾いている場合もあります。
壁とエアコン本体に隙間が無いか確認してください。
取付が緩んで落下することもあります

年に20件程度のエアコンが落下するお問い合わせをいただきます。
この落下の原因も取付ビスの緩み・抜けです。
落下でエアコン本体が破損してもメーカー保証は使えませんし、床や壁が破損することもあります。
最悪の場合は、寝ている人の上に落下して怪我をすることもありますので傾いていることが判明した時点で必ず修理してください。
室内機内部が汚れで水漏れする
ルーバーから「ポタポタ」水漏れする

ルーバーから漏れている水の量が多い時は、排水ルートで詰まりが発生して水が逆流している可能性が高いです。
流れるルートを失った結露水がルーバーから漏れています。
ルーバーから「ピシャピシャ」水が飛ぶ

ルーバーから少量の水が「ピシャピシャ」飛ぶ時は、エアコン内部の汚れが原因の可能性が高いです。
エアコン内部で発生した結露水は、屋外に排水される仕組みになっていますが、内部が汚れることで水が想定外のるルートで流れ風で室内に飛ばされることがあります。
ルーバー付近には、結露防止材が取り付けられており水が室内に漏れない対策がされています。
結露を防止するだけでなく、この部品がストッパーの役割をはたして水の逆流を防止しています。
冷媒管が結露する


冷媒管とは、銅製の管で室内機と室外機を繋いで冷媒ガスを循環させるルートになっています。
屋外に見えている配管が冷媒管です。
冷媒管が結露する原因


冷房時には、超低温になったガスが中を通るので銅製の冷媒管自体も低温になります。
冷媒管は保温材が巻かれているので低温になっても空気と触れないので結露することはありません。
しかし、接続させる際に保温材を剥がして接続します。
接続作業後に保温材を巻き直しいますが、その時の作業が下手だと銅管に空気が触れて結露します。
結露による水漏れは、「ポタポタ」と少量が漏れる
接続部だけの結露の場合は、発生する水の量は少量です。
ポタポタと漏れる場合は、結露の可能性があります。
逆に大量に漏れる場合は、冷媒管の結露が原因ではありません。
水漏れ箇所で原因を特定する
水漏れする場所で原因を特定する
水漏れしている箇所・症状から原因を特定することができます。
これから漏れ箇所から原因を推測しますが、エアコンの取付方法が「右出し」の場合になります。
ドレンホースと冷媒管が室内から見てエアコンの右側から屋外に出している取付方法です。
屋外から見てエアコンの左側から配管が出ている場合が「右出し」です。
エアコン取付は基本的に右出しで取付することが多いです。
稀に設置環境の問題で左出しで取り付ける場合があります。
左出しの場合は、これからご紹介する方法を右左を逆で考えてください。
右側から水漏れする場合の原因
右側から漏れる場合の原因
- ドレンホース詰まり
- ドレンパン詰まり(接続部詰まり)
- ドレンホースが折れる・潰れる
- ドレンホース外れ
右側から漏れる理由
右出し取付の場合、ドレンホースとドレンパンの接続箇所がエアコンの右側になる為、右側で起こるトラブルの場合は右側から水漏れします。
左側から水漏れする場合の原因
左側から漏れる場合の原因
- 冷媒管の結露
- ドレンパンが傾く
左側から漏れる理由
冷媒管をエアコン下部で接続している場合は、エアコン下部の左側で接続しています。
この場合、基本的には勾配が右から左になっているので左側から漏れる可能性が高いですが、真ん中からも漏れる可能性があります。
ドレンパンの傾きに関しては、緩んだビス箇所次第で、左側か真ん中から漏れます。
真ん中から水漏れする場合の原因
真ん中から漏れる場合の原因
- ドレンパン詰まり
- ドレンパンが傾く
真ん中から漏れる理由
ドレンパン本体がドレンスライムなどで真ん中で詰まると水漏れも真ん中からします。
ドレンパン詰まりの場合、水漏れの量が大量に漏れます。
ドレンパンの傾きに関しては、緩んだビス箇所次第で、左側か真ん中から漏れます。
吹き出し口から水が飛ぶように漏れる場合
吹き出し口から水が飛ぶように漏れる原因
- エアコン室内機の汚れ
吹き出し口から水が飛ぶように漏れる理由
室内機内部の汚れで水の流れが想定外の流れをしています。
漏れない構造と合わせて「結露防止材」という部品で二重に対策をされています。
しかし、ルーバーと結露防止材が汚れることで本来の性能を発揮できずに水漏れしてしまいます。

自分で解決させる方法
サクションポンプで詰まりを解決

液体や気体を吸引する為の手動の簡易ポンプ。
ホームセンターやネットショップで2,000円程度で販売されています。
エアコン修理業者も使うエアコン水漏れの修理には欠かせない工具です。
サクションポンプの使い方

- サクションポンプの先端をドレンホースの端に差し込み接続する。
- サクションポンプのレバーを10回程度、押し引きする。
- レバーが軽くなったらドレンホースとサクションポンプを切り離す。
- 詰まった汚れと水が出てくるので清掃して完了。
サクションポンプ作業での注意事項
ドレンホースと接続する際に、レバーを押した状態で接続して最初に引く動きから開始するようにする
最初にレバーを押すと詰まった汚れと水が室内に溢れ出る可能性があります。
ドレンホースに接続する際に隙間が出来ないようにテープなどでしっかりと固定してください。
掃除機で詰まりを解決
掃除機の使い方
- 掃除機の電源をオンにして吸い込みを開始する。
- 掃除機の先端をドレンホースの端に付けて吸い込みを開始する。
- 接続箇所は固定せず、接続と切り離しを短時間で繰り返す。
掃除機作業での注意事項
掃除機で長時間吸い込むと水が掃除機内部に入り込んで故障する可能性があります。
掃除機で吸い込む時間は短くして、何度も繰り返すようにしましょう。
ドレンホースの出口を自分で掃除する
虫やゴミが出口付近に詰まっている

ドレンホースは、水分があり虫が好む環境です。
夏になるとドレンホース内に虫が入り込もうとして詰まっている場合があります。
割り箸などで取り除いてください。
出口が垂直ではないと詰まる可能性がある

ドレンホースの出口(末端)が地面と垂直になっていますか?
横向きになっていると流れる水の勢いが弱く詰まりやすいです。
設置変更が難しい場合は、ゴミが詰まっていないか定期的に確認してください。
室内機の汚れを自分で掃除する
ルーバーなど見える箇所の拭き掃除
水がルーバーからピシャピシャ飛ぶ場合は、室内機内部の汚れで水漏れしている可能性があります。
その場合、自分で拭き掃除をすると思いますが注意事項をご紹介します。
運転状態で掃除をして、送風ファンにティッシュや雑巾を巻き込んだトラブルが発生します。
毎年、多くの方から修理依頼をいただきます。
取外し方法は簡単で、ネットなどにも詳しく紹介されています。
外して清掃することをおすすめします。
ルーバーを上下左右に動かすモータは、ギヤードモータといいます。
ギヤードモーターは非常に簡易的な作りになっていて壊れやすいので必ず停止した状態で清掃してください。

日立白くまくんエアコン特有のトラブル
凍結洗浄機能の排水処理
日立白くまくんの上位モデルには、「凍結洗浄」機能が付きます。
熱交換器を清潔な状態に保つために、凍結洗浄します。
他メーカーと比較して、回答時に排水する水の量が増えるという問題がありますが、基本的にドレンホースが詰まっていない限り水漏れすることはありません。
日立白くまくんエアコンの水漏れ修理費用
水漏れ原因 | 作業内容 | 修理費用の相場 |
---|---|---|
ドレンホース | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
ドレンパン | サクションポンプ | 8,000円~15,000円 |
室内機分解 | 18,000円~25,000円 | |
室内機分解+着脱 | 25,000円~35,000円 | |
室内機の逆勾配 | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
ドレンホース外れ | 再取付(着脱無し) | 15,000円~25,000円 |
再取付(着脱有り) | 25,000円~35,000円 | |
冷媒管結露 | 結露防止テープ再施工 | 15,000円~25,000円 |

日立メーカー修理と修理業者では修理費用は変わらない
エアコン水漏れの修理費用は、メーカー修理も修理業者も変わらないです。
部品を使う特殊な作業内容ではないので然程、修理費用の差が出ません。
日立チェーンストール
日立には、チェーンストアという家電量販店のネットワークがあります。
街の電気屋さんに日立製品の販売・配送などを行ってもらうサービスです。
加盟店は、日立製品以外も販売でき、リフォームなどを販売している店舗もあります。
しかし、大型家電量販店などができ、店舗数は減っている印象があります。
エアコン水漏れ修理は訪問が早い業者に依頼しましょう。
エアコンの水漏れは、部品を使わない修理なので当日修理が可能です。
価格も業者によってあまり変わらないことから訪問までの時間が早い業者を選ぶことをおすすめします。
エアコンを早く使えるようにしたい人は、当日訪問、当日修理の業者を探してください。
日立白くまくんエアコンの水漏れ修理のまとめ
エアコンの構造は全てのメーカーでほぼ同じ仕様になっています。
水漏れトラブルに関しては、メーカー以外に修理しても大丈夫です。
部品を使わない水漏れ修理の価格差は数千円だと思います。
もちろん企業努力で格安修理で提供している業者もいると思いますが、数千円程度の差になると思います。
ほとんどの水漏れ修理が即日修理可能です。
夏の暑い日に使えない日を短くする為に訪問日時が早い業者に修理依頼をしましょう。



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